2006年09月12日

ステルス・デザインの方法

stdesigne.jpg
ステルス・デザインの方法 長沼伸一郎著

物理数学の直感的方法」の著者の最新刊です。

  戦闘機等のレーダー対策技術であるステルス技術が、都市や建築物の閉塞感や圧迫感を低減する技術として転用ができ、様々なデザインに応用してゆこうという試みです。
著者のページではかなり昔(10年くらいでしょうか?)から一部紹介されておりましたが、やっと出版されました。
息の長い研究をされています。

 内容はステルス技術の複数の手法の紹介と、イルカのソナーの類推で体感的に「広さ」を感じさせるための手法の説明、そしてモンサンミッシェル修道院と三十三間堂を例にステルス・デザインの観点からの解説が述べられています。
面白いのは、近代建築で考慮されてこなかったステルス性というものが三十三間堂を例に具体的に数値が出せてしまうところです。近代化によって何が失われてしまったかを示す、具体的な指標が手に入ったことになります。

この切り口から、さまざまな場所(都市景観、駐車場、マンションの廊下、お部屋の隅っこなどなど)のデザインへの応用のヒントが述べられています。建築やインテリア、景観関連のお仕事をされている方は一読の価値があるでしょう。







この本のマインドマップを書こうかと、モンサンミッシェルの表紙を波長を変えながら眺めて(全体を見たり細かく見たりの意味です)初めて、「なんて異様な建築なんだろう」と気づいたのでした。
posted by ketaru at 03:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ブックレビュー
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